先日、財産管理委任契約・任意後見契約・死後事務委任契約・公正証書遺言の作成に関して一括して受任しました。
ご本人様は、高齢者施設に入居したばかりの方で、これまでは近所の方が生活の面倒を見ていたとの事でした。食事をきちんと摂れずに脱水や栄養失調状態によって救急搬送された後、施設入居が決まったそうです。

しかし、財産管理を行う親族がおらず、ご高齢で車椅子上での生活が中心のため、施設側のご紹介で何度か面談を重ねた結果、私の事やお話した内容も毎回しっかりと覚えておられる事から、判断能力は十分と考えました。
またご本人様は特定の宗教を信仰しておられたので、亡くなった後に連絡してほしい方や、どのような葬儀で、どこで納骨をしてほしい、など細かくご希望があり、もし財産が残った場合は全てその宗教団体へ遺贈寄附したい、との事でした。
そこで、ご本人様の希望が全て実現可能かどうか、宗教団体に確認し実現可能と分かったため、ご本人様に報告し、安心していただけたため、その後無事に契約となりました。
今回の件のように、特に単身で高齢の方などは、上記の任意後見契約等を親族や信頼できる人、専門家などと結んでおく事で、安心して今後の生活を送っていただく事ができるので、必要に沿った良い制度だと思います。